びっくりしたい

IO(小5)

  私は、お化け屋敷や肝試しに悲鳴をあげる子と行くか、平気な子と行くかだと、悲鳴をあげる子と行く方が楽しいです。
 たしかに私と同じで別に怖くない子と行った方が静かでいいと思う人がほとんどだと思います。ですが、それでは楽しくなくてびっくりしません。それに何も変わらないので、楽しくありません。私はびっくりしたいのです。
 一方、悲鳴をあげる子と行くとびっくりして楽しいので、平気な子と違って楽しくなります。加えて悲鳴をあげる子は、気がつかなかった怖い所を悲鳴で教えてくれるので、平気な子より悲鳴をあげる子と行きたいです。
 このような理由から、私は悲鳴をあげる子と私と同様で平気な子では、悲鳴をあげる子と行きたいと思ったのです。


 

 二つの事柄を比較しながら、どちらを好むのか、理由を述べながら書くという課題に対して書かれた作文です。
 まずIOさんが選んだ話題そのものがユニークでした。お化け屋敷などに行く際に「自分よりも怖がりな人と一緒に行く」のと、「怖がりではない人と行く」のでは、どちらが良いかというのです。自分なりの視点で話題を探している姿勢に好感を持ちました。
 また「自分よりも怖がりな人と一緒に行く」ことの方が好ましい理由として、「悲鳴をあげる子は、気がつかなかった怖い所を悲鳴で教えてくれる」と書かれているのですが、これがまた実にオリジナリティを感じさせられる理由で、思わず唸ってしまいました。どこかで聞いたようなありきたりな言葉を集めて書くつもりはないのだなぁと感心しました。
 さらに、せっかく怖い場所に行くのであれば「びっくりしたい」のだという気持ちを、そのままタイトルに使ったのも良いアイディアでした。
 自分の考えや言葉を使って書くことはとても大変です。それが本当にできるようになるには時間もかかります。でもIOさんは、今その入り口に立つことができたように思います。そのことをとても嬉しく思いました。


塾長

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

生徒の作文

前の記事

雨のち晴れ
生徒の作文

次の記事

晴天